たまひよ

車いすの夫と不妊治療をへて妊娠。ある日、体に異変が…。「目が見えにく息ができない」状態に。緊急帝王切開で約1400gの娘を出産【体験談】

  • 滋賀県に住む小島かおりさんは、5歳の女の子と1歳の男の子の母親です。長女のひなのちゃんは、妊娠32週のときに生まれた低出生体重児。かおりさんは妊娠中に前置胎盤で、妊娠高血圧腎症も発症したために緊急帝王切開で出産。出産後はICUで治療が必要な状態でした。かおりさんに、壮絶だった出産について聞きました。全2回のインタビューの前編です。


    車いすユーザーの夫と32歳で出会ってスピード婚!



    かおりさんと夫の慎弥さんが友人の紹介で出会ったのは2014年10月のこと。当時かおりさんは実家がある広島県に、慎弥さんは滋賀県に住んでいて遠距離での恋愛でしたが、交際を始めてすぐに結婚を意識しました。

    「当時、私は社会福祉士として高齢者施設、障害者施設、児童分野など幅広く福祉にかかわる仕事をしていました。懸命に仕事をして、気づけば32歳。そろそろ結婚を・・・と考えていたところ、友人に夫を紹介してもらったんです。とても優しくて、私の話をよく聞いてくれる上に、真面目な人。『いい人が残ってた!』と思いました(笑)。10月に出会い、翌年1月くらいには結婚の話になり、4月に私が滋賀に引っ越してきて、6月に結婚、と急展開でした」(かおりさん)

    慎弥さんは、28歳のときに事故に遭い、脊髄損傷をおったために車いすで生活しています。かおりさんは、車いすのパートナーとの生活に「何の心配もなかった」と言います。

    「私は大学時代に車いすの友人とルームシェアをしていたこともあり、車いすの人との生活に心配はありませんでした。夫は腰椎を骨折し脊髄損傷を負ったので、下半身にまひがある状態です。上半身にまひはないので、両手を動かすことができます。自分のことは自分でできますし、家の中はバリアフリーにしているので、日常の介助もほとんど必要ありません。

    私たちは、彼が受傷した6月21日に結婚することに。彼はそのとき38歳。受傷してちょうど10年目でした。彼の人生で最悪だった日を、最高の日に変えたかったからです」(かおりさん)

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